きみはいい子 感想

映画「きみはいい子」を観ました。(6月27日分)

原作未読。

これはすごい。
つらい。
けど、ただつらいだけでなくて、なんとなく明るい兆しもあるみたいで。

からのあの結末は、もう、うわあ。
どうなんだ、ちゃんと宿題できたのかしら。

からの、出演者舞台挨拶でまさかのあの役者さんという。
うわあ。
望月商事、よく知らなくてごめんなさい。

少しくすんだような灰色がかった画面が、とある瞬間にぱあっと鮮やかになったように見えて、映像ってすごいです。

小学生の小学生っぽさがすごいです。
ぼく自身は何も考えてないようなバカガキでしたけれども、ぼくから見えていなかった世界ではこんなにも苛酷で凄惨な生存競争が繰り広げられていたのかしら。
学級崩壊恐ろしい。

そんな生っぽさからの、「課外授業ようこそ先輩」みたいな展開が、なんだか微笑ましいというか。
あの番組ならああいう宿題もやりそうというか。

特殊学級の子の、あの特有な感じがまさに迫真でした。
自分もああいう子を知っているということもありますが、彼のお母さんも含めて。
歓喜の歌」の力。

あとは、ただ受容するとか保護するだけでなくて、ああいう子の持つ並外れた才能を認めて伸ばすことができるといいのでしょうけれども。

尾野真千子さんは、ほんとすごいですね。
いや、とくに前半は見ているのがつらくてつらくて仕方なかったのですが、だからといって、お母さんだけを一方的に非難するだけではダメだというのがわかりすぎて、余計につらい。

こういうのを見てしまうと、結婚とか子育てとかがますます怖くなって結婚したくないこども欲しくないとなってしまいます。
映画としては解決策みたいなものが提示されているとはいえ、そう簡単にはいかないでしょう。
難しい問題だと思います。

池脇千鶴さんと高橋和也さんは『そこのみにて光輝く』からの続投でしょうかしら。
劇中ではほのめかすだけで共演している場面はなかったように思いますが、池脇千鶴さんの夫さんが面倒見のいい教師だとか、場面の繋ぎあたりから、おおよその関係が想像できる気がします。
不思議な感じです。

『そこのみにて〜』はアレでしたが、池脇千鶴さんは『うさぎドロップ』や『舟を編む』でもこんな感じだったような気がします。
肝っ玉母さん、みたいな方向性。

出演者舞台挨拶付きでした。
松嶋亮太さん。

望月商事をあまり存じませんで、もったいないことをしました。

あの宿題は、厳しいです。
つらい。

([な]9-1)きみはいい子 (ポプラ文庫)

([な]9-1)きみはいい子 (ポプラ文庫)