海街diary 感想
映画「海街diary」を観ました。
映画『海街diary』公式サイト | 大ヒット上映中
原作未読。
長澤まさみさんの裸足、
広瀬すずさんの裸足。
ストッキングや靴下を脱ぐ仕草。
綾瀬はるかさんは隙を見せない。
夏帆さんは緩衝材。
ともあれ、長女綾瀬はるかさんと次女長澤まさみさんとの競演が、いちばんの見どころに思えました。
かっちりきっちりした長女さんに対して、気ままで奔放な次女、みたいな表面でありながら、実際のところはもう少し複雑で。
マンガアニメ世界でいう「百合」時空とは異なる、もう少し地に足の着いた泥臭い感じの、女性の世界みたいです。
劇中では女子寮と表現されていましたが、実際あんな感じなのでしょうか。
とはいえ、男子の妄想的な幻想を打ち壊すほどの幻滅はなくて、やはりどこか理想化されたファンタジー世界なのだろうとも思います。
余談ですが、この長女さんみたいな関係は、(成年向けで)よくあるような肉欲に溺れるのとは少し違う感じがして、もっと静謐な、精神的な結びつきを形成してしまっていたようですが、そういうものなのでしょうか。
どことなく『言の葉の庭』のゆきのさんもこんな感じだったのかもしれない、とか思い至ったりしました。
劇中、「誰が悪いわけでもない」みたいなことを言い出したときは、いやいや、いかんでしょう、とツッコミかけましたが、はたと、何が悪いのか説明できない自分に気付いてしまって、うーむ。
婚姻制度が悪い、社会が悪い、俺は悪くない、という精神なのかしら。
会話で“アレ”を多用するのが、現実味なのかもしれませんけれども、ちょっと気になりました。
「アレがアレしてさー」とか、「アレしといて」みたいな。
家族ならではのツーカーな意思疎通の表現ならばいいのですけれども、「アレ、ほらアレ、えーと、なんだっけ」みたく言葉が出てこない状態になってしまうと少しばかり心配になってしまいます。
広瀬すずさんのサッカープレイヤーっぷりがサマになっていて驚きました。
昔、どこかのアイドルさんだかがテレビ番組でフットサルみたいなのをやってたときに、いかにもな女子走り(肘を折り曲げて手のひらが肩くらいの位置でふらふらしているような走り方)だったような記憶があって、素人の女子の人がいきなりやるとあんな感じだろうと思うのですが、
この映画での広瀬すずさんはドリブルもパスもシュートも見事にこなしていて、ものすごく経験者っぽくてかっこよかったです。
そういえば監督さんだかコーチさんだかが鈴木亮平さんだったので、もっと話に絡んでくるかと思いましたが、ほんとに端役だったみたいで、なんだか贅沢な使い方だなあ、みたいな。
広瀬すずさんの同級生のサッカー少年、どこか見覚えがある気がしたら、まえだまえだの前田旺志郎さんなんですかね。
もっとふっくらした印象でしたが、(もしかしたらお兄さんの印象が強いせいかもですが)、いわゆるイケメン顔ではないものの、純朴な好青年(というより好少年)という雰囲気で、なんか、よかったです。
舞台が鎌倉といっても、いわゆる寺社仏閣的な古都としての観光地ではなくて、江ノ電沿線のごくごくフツーの街だったように思います。
ただ、江ノ電ならではの風情みたいなものもあるので、あれがモノレール沿線だったら全然違った世界観になったろうとも思うので、ロケーションって大事ですね。
音楽が菅野よう子さんでした。
海街diary 1 蝉時雨のやむ頃 (flowers コミックス)
- 作者: 吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/03/05
- メディア: Kindle版
- 購入: 1人 クリック: 1回
- この商品を含むブログ (15件) を見る
*1:予告編でも使われていた場面