2015年1〜3月期終了アニメの雑感その1
艦これさんと冴えカノさんは既に書いたので、別掲。
実在性ミリオンアーサー 感想 - 思い出の小箱の隅
艦これ 第12話 感想 - 思い出の小箱の隅
冴えカノ 第11、12話 感想 - 思い出の小箱の隅
寄生獣セイの格率 感想 - 思い出の小箱の隅
個別に感想を書く気力が無いのでまとめて失礼します。
それぞれに、興奮し過ぎてふわわ〜っとなってしまって、ふわふわ夢見心地のふわふわ時間です。
これだけの熱量がこんなに集中していて、世間の皆様はよくまあ平気で日常生活を営んでいられるものだと、驚きます。
わけがわからないよ。
1. 山賊の娘ローニャ
「ゲド戦記」はアレでしたけど、「コクリコ坂から」は個人的に大好きだったりするので、吾朗監督だからといって敬遠する気持ちはそんなに無いつもりだったのですが、正直、はじめはちょっとアレなつもりで見ていました。
海外の映画は言うに及ばず、楽園追放やアルペジオやシドニアみたいなものが席巻していた中でしたので、その繊細さがむしろ「粗」に見えてしまっていたのだろうと思います。
gdgdとかてさぐれみたいな方向性でもないし、このローニャさんもまた、新しい方向性への挑戦なのかもしれません。
絵的なとっつきにくさはともかく、お話に関しては、文句のつけようがありません。
山賊のお話ではありますが、中心となるのは親子の絆だし、思春期未満のこどもならではの精いっぱい輝いて生きている姿でした。
ローニャさんとビルクさんの関係が、特に穴ぐら生活を始めてからは、なんかいいなあ、と思います。
マッティス父さんも、ちょっとばかりアレな感じはありますが、良いパパさんでした。
ロヴィス母さんやウンディス母さんも、よいママン。
簡単には甘やかさないけど、いざというときの優しさたるや。
世界名作的なシリーズを7つの海のティコくらいしか見ていない身なので期待度合いが低めだったのもあるかもしれませんが、ものすごくおもしろく見ていました。
登場人物の心情に関しては時折、え?、となることもありましたけど、どちらかというと、物語、というか時間の経過とか季節の移ろいをとても感じるお話だったと思います。
鳥女さんとかは、文学的には何らかの暗喩とか象徴みたいなものなのでしょうけれども、ぼくの中ではいまひとつ消化できていない感じです。
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2. 美男高校地球防衛部
日曜日の朝に放送しているようなアレを男子高校生がやるという、言ってしまえばイロモノ物件ではあるのですが、そのパロディ風味の作風そのものこそが重要だったという、どんでん返し案件でした。
基本的に登場人物が男性ばかりで、アッー方面だったりしますけれども、そんなにそちら方面の要素が強すぎるわけではなかったようにも思いますけれども、
メガネさんをめぐる三角関係はかなりあざといように感じました。
生徒会長さんあざとい。
(と書くと一色いろはすさんを思い浮かべてしまいますが。)
この作品とSHIROBAKOを同時期に手がけている脚本の横手美智子さんってすごい方なのではないかと思ったのですが、どちらも監督の作風の印象が強いせいか、脚本さんにはあまり注目されていないのかしら。
誉める対象と貶す対象との峻別は難しそうに思います。
3. デス・パレード
これまた神への叛逆案件。
クイーンデキムという舞台装置は優秀なのですが、ゲームのバリエーションを増やしたところで、やるのは同じことの繰り返しになってしまいそうなので、
デキムさんはじめ裁定者側の背景を掘り下げていく方向性は必然だったのだろうと思います。
個人的には、「フロレアール」がこんな感じだったように朧気に記憶しています。
死を題材にしたものすごく深刻なお話でもあるのですが、それだけに、オープニング曲の多幸感との落差もまた持ち味で、
そのオープニング曲をそこで使うのか〜っという、この上なく絶妙なタイミングでのFlyers の流れは、最高かよ。
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4. アルドノア・ゼロ
口で発した言葉が必ずしも本音であるとは限らない、というお話なのでしょうけれども。
イナホさんも、スレインさんも、アセイラム姫殿下も、あまり本音を口に出せていないのではないかと邪推したくなってしまいます。
顔の表情とか、他の身体の部位の微妙な仕草とか機微とかによって内面を表現している感じがして、そういうのを「察する」能力が欠如しているぼくみたいな人間にとっては、少しばかり難解な映像でした。
イナホさんとスレインさんみたく、なんかよくわかんないけどお互いを理解し合っている感じくらいのほうがありがたいというか。
あとは、このお話を描くには、登場人物が若かったのかなあ、とか思ったり。
社会的な理念を押し付ける存在みたいな大人が、あ、ザーツバルム伯爵とかクルーテオ卿とか居ましたけど、ああいう大人然とした大人が、もう少し中心近くに居てほしかったといいますか。
マリト大尉とかも。
ゆき姉さんはイナホさんに甘いし。
……、と考えたときの「大人」の代表としてシャア少佐を想定しているので、シャア少佐とアムロさんの対置という采配の妙を感じたり。
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5. Gのレコンギスタ
なんというか、今のぼくには、あまり響くところが少ないお話だったように思います。
想定されている対象視聴者から外れているためかもしれませんし、ぼく自身にアニメ作品を「読み取る」能力が欠如しているためかもしれません。
もっと咀嚼すれば何かしら得ることもあるのかもしれませんけれども、そこまでの気力も無く。
視聴していた中で一番混乱したのが、組織とか勢力の分布が流動的に変化している点でした。
敵対していたはずの人たちがいつの間にか呉越同舟していたり、また分裂対立したり。
わけがわかりません。
ちゃんと追っていればわかることなのかもしれませんけれども、ぼんやり眺めている程度の見方では、到底、理解が及びませんでした。
どこかで、「戦争なんてのは上層部が起こすものであって下っ端の兵隊さんはそんなの気にしない」みたいな言説を監督の発言だとして見かけたのですが、(誤読かもしれませんけれども)、
命がけの戦いをやってる前線の兵隊さんであるなら尚更、相手に対してわだかまりはあるんじゃないかなあ、と想像してしまって、その感覚のズレに戸惑ったり。
元気のGは はじまりのG、の歌は好きです。
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6. SHIROBAKO
何かのアニメでどこだかのテレビ局の放送分だけ最終回が延期した、みたいなネットの噂を見ると、こういう内的な事情があったのかな〜と想像してしまうので、ギョーカイに詳しくなる(ように錯覚する)のも問題かしら、とか思ったり。
これだけ大変な思いをしていたら、そりゃあ、当日納品しました!、みたいに公言したくなってしまう気持ちも、わかるような気がします。
あとは、ある程度の周期で区切りがついて盛大に打ち上げとかできるお仕事っていいなあ、とか。
細かい納期はあっても、次から次で、ぱーっと打ち上げみたいな感覚がないもので。
どなたが仰っていた、SHIROBAKOではアニメーターさん周りの作画部分は描いているけど、シナリオとか演出部分はあんまり描かれていない、みたいな指摘を見かけて、なるほどと納得したり。
山田さんとか円さんとかのお仕事も描かれてはいましたし、舞茸しめじさんとの打ち合わせもありましたけど、木下監督はわりと「こういう絵にしたい」みたいな感覚を前に出していく方向性なのかしら、と思ってしまったり。
お話として、これこれこういう流れで、その時の主人公の心情はこう、みたいなイメージを語る場面もあった気がしますけれども、シリーズを通してどうするかという方針みたいな部分があまり描かれていないような気がしてしまう感覚でしょうか。
「三女」は脚本家さんが舞茸しめじさん1人っぽいですが、複数の脚本家さんで分担する場合の意思疎通とかも見たかったような。
おでん屋さんでお姉さま方がグチってた時だったと思いますが、制作進行の担当者間の連携がとれていない、というのも気になるところで。
遠藤さんと下柳さんとがこじれたあたりでも起き上がっていた問題だったと思うのですが、
各話数単位での分業となると、自分の担当だけに専念しがちなわけで、全体を俯瞰して見渡せる立ち位置であるはずの制作デスクという役職の重要性なのかもしれません。
管理職。
そういえば、遠藤さんと瀬川さんの関係もよくわからない感じでした。
あえてわざわざ描かねばならないところでもないわけですが。
打ち上げで瀬川さんが独りでぽつーんと座っていたのが、なんか、切ないというか、人間関係のいざこざとかがあってそれを避けるために自宅作業にしているのではないかと想像してしまう勢い。
りーちゃんさん(ディーゼルさん)も将来、同じようなことで悩むことになるのではないかと妄想してみたりして。
そう、りーちゃんさんというかディーゼルさんも、たまたま、みゃーもりさんの伝手で協力してもらっていますけど、りーちゃんさんが居なかったら、設定関連のお仕事はどうなっていたのか、という心配の声も見かけました。
ちゃんとした設定考証さんを立てずに勢いだけで進めてしまっていた可能性もあったりして。
本来であれば、そういうスタッフ面も企画段階で検討されるべきなのでしょうけれども、担当編集さんが変な話さんだったしな〜。
担当編集さんが有能な場合のSHIROBAKOも見てみたいですが、そうなると、さほどの山も谷もなくそこそこそれなりの作品を淡々と作るだけのお仕事みたくなりそうで、お話作りって難しい。
日本アニメ(ーター)見本市の同トレスとかでは、制作進行さんも作品の内容に積極的に口出ししている方もいるみたいだったり、アンデスチャッキー回でも現社長が大倉さんを引っ張ってきて背景を描かせたりとかしていましたけど、
みゃーもりさん自身はあんまり、アニメの内容には口を出そうという素振りが無かったような印象です。
原画さんの絵を見てやっぱり素敵〜とかよだれを垂らしていたくらいしか覚えていなかったり。
創作活動そのものよりも、スケジュール管理みたいな方面にこそ、才能が向いているのかもしれません。
監督さん方向よりもプロデューサーさん方向、みたいな感じでしょうかしら。
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