ナイトミュージアム/エジプト王の秘密 感想
映画「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」を観ました。
字幕版。
過去シリーズ未見。
博物館が舞台なだけにいろんな要素が満載で楽しいです。
エッシャーの絵画に入り込むとか楽しすぎます。
上下がわからなくなる楽しさ。
ランスロット卿にキャメロットは作り物だったとか言わせてしまう全て遠き理想郷っぷり。
ランスロット卿は、あのアーサー王とグィネヴィア姫が本物に見えたのかしら。
召喚ものとかでは、そのあたりが不明瞭な場合があるんですよね。
本物の相貌を知っているはずなのに、名前だけで錯誤してしまう、みたいな。
某青ひげさんが、ジャンヌダルクさんとアーサー王とを見間違えるはずないでしょうに、みたいな。
(あの作品の中ではそのあたりの説明もなされていた気がしますけれども、失念。)
でも、案外、人の顔を個別の顔立ちとして認識できるようになったのは近代的なことだったりするのかしら。
顔立ちそのものではなくて立場だったり装束だったりで個体判別していたからこそ、昔は影武者みたいな入れ替わりも成立していたとかなんとか。
閑話休題。
息子を立派に育て上げた父親に対する労いの言葉が温かくて、北条加蓮さんの名台詞を思い出しました。
「大丈夫、あなたが育てた息子だよ。」。
ひとつの役目を終えても、まだ見知らぬ新しい世界が待っている。
ワクワクします。
エジプトの王さまが、自分と話したかったら礼儀を弁えろ、みたいな尊大な態度で、おぉさすが王さま(さす王)とか思ったのですが、だんだんと権威が失墜してフツーのパパンになってしまった感じは少し残念かもしれません。
もちろん親子の関係が主題だったので父親であることが強まるのは良いのですが、それと王であることを両立していただきたかったといいますか。
あれでは国を悪党に乗っ取られてプリキュアさんに助けを求めるような王さまと大差ないように見えてしまいます。
いや、王さまが中心でないのはわかっているのですが。
褒美に立派な墓を用意してミイラにしてやる、みたいな称え方は、「天井うらの宇宙戦争」(大長編の宇宙小戦争ではない短編のほう)でお姫さまがやたらと勲章を与えようとしてくる揶揄に近いものを感じたり。
博物館の展示品を壊したりしても平然としていられるのは、博物館の正規職員ではなくて警備員さんだからこそかもしれないなあ、と思いつつ、そのあたりは既に過去のシリーズで描かれているでしょうから、無知をさらけ出しただけかもしれません。
申し訳ありません。