劇場版プリパラ 感想

映画「劇場版プリパラ み〜んなあつまれ! プリズム☆ツアーズ」を観ました。

ルート2、パーフェクトスターツアー。

どうやら後半部分でルート分岐になっていて、週替わりで観られるルートが異なるという趣向のようです。

テレビシリーズはあまり見ていませんごめんなさい。

プリリズとプリパラとの関係性もよくわかっていなかったりします。

前作プリリズの劇場版と同様に、歌って踊っている姿を愛でる作品。

ライブビューイングと評していた方がいらっしゃいましたけれども、まさしく言い得て妙。

サイリウムを振るようにメガお姉さんも煽ってきてましたし、もしかしたら、サイリウム可の劇場もあったのかしら。

隣の席の女子の人が一緒に歌ってたりして、ほんとに人気あるんだなー、と実感できたのも、大きな収穫のひとつです。

こういう共有体験もまた、映画館の魅力だと思います。



プリパラのヒロインさんたちは、衣装が派手というか、扇情的とすら言ってもよさそうな、眉をひそめたくなるような衣装もありましたけれども、もしかしたら案外、男性から性的な対象として見られているという意識は希薄で、あくまでも自分たちが「かわいい」「きれい」「すてき」だと思ってああしているのではないかと思えてきます。

プリリズでは恋愛対象として男性キャラクターが登場していたような気もしますけれども、個人的な交友範囲の男性と、ただのファンとでは、認識レベルがまったく異なるのかもしれません。

たしか小5と自称していたと思いますが、いやはや末恐ろしいというか、今は自分から進んで自分の意思で動いているつもりかもしれないけれども、将来、ふとしたきっかけで「演じさせられていた」と気づいたりしたらどうなるのか想像してしまうようなゲスい大人の毒牙にかからないことを祈るほかありません。



CGのヒロインさんたちが歌って踊る姿というと、ゲーム「アイドルマスター」の映像を別の曲に合わせて編集したような動画や、MMDで踊ってもらった動画とかもありますけれども、専門職はやはり格が違います。

一部、膝あたりの関節の細さが気になったのと、全身を使わずに腕だけ動かす振り付けはちょっと人形っぽさを感じてしまう気がしたくらい。
(それも演出意図なのかもしれません。)

衣装の着せ替えとか、そもそもあんなゴテゴテな意匠の衣装とか、手描きでは困難だろうことがCGのおかげで可能になったのかしらと素人ながら想像します。

ジュネ様の髪の重量感とか弾力性とか。

遊園地のアトラクションみたいな演出なのか、観客がスクリーンを見ている体裁で進行していくときの、客席側でのあの銀色横ロールコロネの存在感はすごいです。

プリリズ劇場版でもあんな感じだった気がしてきました。

それが、ジュネ様が舞台に立つや、銀色横ロールコロネが、みょんみょんと弾力性を保ちながら重力や反動でしなる動きの滑らかさ。

べる様の深紅に燃える真っ赤ぶりも素敵。



あと、ロック。
2組くらいロックかつカワイイを体現していた気がするので、多田李衣菜さんはまずプリパラさんとぱきるとよろしいのではなかろうか。

四字熟語さんのロックぶりたるや、高潔尊大。



あと、これまたプリリズ劇場版でも見た気がしますが、「まごころを、君に」風に巨大化して地球を抱えるあの感じが、やっぱりすごい。

蝶の翅みたいなのが七色輝くあたりは月光蝶とかあのあたりを想起しますし、けっこう大きいお友だちを狙っている面もありそうに見えてしまったり。



そういえば、オープニングの映像が、本編でのステージと連動していたのは、凝ってました。
果物とか鳥籠とか氷の城とか。

鉄道風味だったのはトッキュウさんリスペクトだったのかしら。

どことなく999の主題歌っぽいイントロが聞こえた気がしましたけれども、空耳かもしれません。



前半は遊園地のアトラクション風味な、テレビの歌番組風味なライブパートから一転、後半では、システムエラーによって異空間へ迷い込むような幻想的な展開もありつつ。

コスモス先輩、何者なのかしら。

マスコットの墓場とかマスコットの地獄とか、怖いです。

「マスコット」という形でどうにかぼやかしていますけれども、結局のところは、「人気を集めることができなかったアイドル」の末路を暗示しているわけでしょう。

シビアな実力至上社会が垣間見えます。



そういえば、プリリズのアイススケート要素はプリパラには引き継がれなかったのかしら。

必殺技が何回転ジャンプ!、とか、わりとわけわからなくて、あれこそが持ち味かと思っていたのですが、メークドラマに取って代わられたご様子。

あとは技術的な課題として、歩かせるよりもスケートで滑るほうがやりやすかったのではないかみたいな想像をしてしまったり。



エンディングの使用曲一覧での作詞:三重野瞳さん率の高さ。

魔神英雄伝ワタルのラジオで知ったのだったと思いますし、リューナイトでも歌ってた記憶ですが、こういう方向でご活躍なさってたのですね。

シンデレラガールズのニュージェネレーションズのデビュー曲にも期待が高まります。

週替わりでルートが異なるというのはおもしろい試みだと思いますけれども、上映する映画館が近くにないと毎週通うのは厳しいのは難点でもありそうです。

映画作品全般についても言える課題ではありますが。