シンデレラガールズ 第7話 感想
ひとまず1回目観了後の雑感。
ものすごく複雑というか、視点が多層的に錯綜しているような気がして、ややこしいです。
しまむらさんしぶりんさん本田未央さんそれぞれと、シンデレラプロジェクトのプロデューサーさんとで、相互に干渉しあっているというか、片側から見ていたつもりがいつの間にか反対側から見ていたり。
少し整理しながら、思い出してみます。
1.渋谷凛さん
第1話の延長というか反復というか。
特にこれといってやりたいことも見出せていなかった日常から、もしかしたら輝く何かを見つけることができるかもしれないという非日常へ飛び込んだものの、
思うようには期待通りに行っていない、という。
おそらく、本田未央さんがどうするのかという心配よりも、しぶりんさん自身が期待したものが見られなくなってしまうのではないかという不安感、だったのではないかと思いました。
ただ、しぶりんさんの胸の中の導火線には既に火が灯っているようで。
この先、一気に駆け上がろうとするのはもちろん、ニュージェネレーションズの器に満足できなくなって、そこから飛び出して別ユニット結成、みたいな、
単なるトライアドプリムス願望丸出しの幻想を描いてしまうのでした。
我ながら、明らかにコミック版「ニュージェネレーションズ」の影響を受けすぎています。
2.島村卯月さん
しまむらさんはアイドルを目指して養成所に通っていたほどなのに、「アイドルがどんなものかわからないけど」みたいな漠然としたイメージしか持っていない雰囲気だったわけですが、
(うろ覚えですが)CDを出したりライブをしたりラジオに出演したり、更にはテレビ出演と、ある程度具体的なステップは見えてもいるようです。
このステップは第1話の時点でも言及してました。
そういった「活躍の場」は知っていても、実際にどのようなアイドルになりたいのか、みたいな部分は意識していない模様ですが、
しまむらさんの場合は、この作品のキーワードに思える「笑顔」こそが最強の武器なわけで、
将来的にしまむらさんの進むべき方向性が示されているような気がします。
ただ「笑顔」でありつづけようとするしまむらさんと、もっと上を/高みを/輝きを渇望するしぶりんさんとが、対立する展開みたいな想像も膨らみます。
少し小耳にはさんだ、「しまむらさんは変わらない」という指摘には膝を打ちました。
3.本田未央さん
前回も書きましたが、やはり「リーダー」になった経緯が描かれていないせいで、リーダーとしての重責みたいなものがいまひとつ感じられないというか、「リーダーなのに……」とか言われてもどうしてそんなに責任を感じちゃっているのかを想像しにくいです。
これは、ぼく自身があまり責任のある役職に就いたことがなくて責任感が希薄だという個人的な事情のために、共感しにくいのだろうとも思いますけれども。
それなりの地位に就いた重圧感を経験したことがあれば、もう少し共感できるのかしら。
第6話でライブ前に皆の緊張感をやわらげようとしていた気配りなんかも、本田さん生来の性格ならではのものだと見ていたのですが、
もしかしたら自分はリーダーだからメンバーに配慮せねばならない、みたいな気持ちからの振る舞いだったのかしら。
だとすると、意外に複雑な立ち位置ではあります。
プロデューサーさんが写真を撮っていたのが副次的に役に立ったようですが、どこから撮影していたのか不思議ではあります。
(舞台袖からアイドルさんの表情を写せるものなのかしら)
しまむらさんは「自分自身が笑顔であること」、本田さんは「観客に笑顔になってもらうこと」という方向性の違いが出てくるといいなあと思います。
「火の用心」のポスターも、本田さんの心に火が灯る象徴なのかしら。
本田さんのクラスメイトが掘り下げられる日は来るのかしら。
4.シンデレラプロジェクトのプロデューサーさん
旧劇場版えばんなんちゃら(だったと記憶してますがもしかしたらテレビシリーズかも)で、アヤナミもミサトさんも怖いから惣流さんに縋ってるシンジさんを思い出しました。
(人称呼称がバラバラなのは仕様です)
本田さんからは門前払い、しぶりんさんからもキツいことを言われて凹んだ状況では、しまむらさんの笑顔に救いを求めたくもなろうというものです。
第1話でしぶりんさんを勧誘してもすげなく断られたのを、しまむらさんのレッスンガンバリマスに救われていたのと相似形のように感じました。
つらい時は甘えたくなります。
しかし、お見舞いイベントといえば北条加蓮さんが相場かと思っていたのに、このアニメシリーズでは可能性が潰えたかと思うと、少し残念でもあります。
まあ、ニュージェネレーションズの上位ユニットとしてトライアドプリムスを結成するとなると、さすがにお見舞いイベントを挿入するのは難しいかもしれないとは思います。
ニュージェネレーションズとトライアドプリムスがパラレルな存在ならではの、ifの可能性。
雨の中で、問題解決のために一歩踏み出す/駆け出すというのは、どうしても「輝きの向こう側へ」と重ねて見てしまいますが、意図的な対置なのかしら。
まだ1回しか見ていないので、あのあたりの、走り出すまでの心情の変化は咀嚼できていません。
走る必要があったのかすらわかりません。
個人的な心情としては、そこまでプロデューサーさんを推さなくても、アイドルさんたちだけで解決してもよかったのではないかなあ、という気持ちも少なからずあります。
5.ラブライカ
停滞したニュージェネレーションズとは対照的に、ラブライカは仕事が増量し始めた、くらいの描写があってもよかったのではないかなあ、と思います。
少なくとも、未デビュー組と同列扱いだったのは、少し納得しかねる部分です。
ここは残酷でも差異を示してほしかった気分。
何のための差別化だったのかしら。
(追記: ゲーム内で配信されているNO MAKE にて、ラブライカのテレビ出演等のお仕事が決まっている由。)
6.美嘉お姉ちゃん
346のトップみたいな存在のはずなのに、現状に不満でもあるのかしら。
先輩然とした楓さん川島さんとはまた異なる立ち位置なのかもしれませんけれども、
既に地位も確立している美嘉お姉ちゃんがシンデレラプロジェクトに参入するのは、なんだか少し違う気がします。
そこは先輩後輩の関係を維持していただきたい所存。
7.部長さん
I-1クラブのプロデューサーさんくらいの非情さも持ち合わせていてくれてもいいのですけれども。
8.赤城みりあさん
無邪気さがかわいいです。
無邪気さを装ってのあの発言だったら、もっといいと思います。
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