ポケモン「破壊の繭とディアンシー」 (2014) 感想

映画「ポケモン・ザ・ムービーXY 破壊の繭とディアンシー」を観ました。

いまだにポケモンさんというとお子様のものという先入観が強い、古い人間なのですが、いやはやあなどりがたし。

いろいろと詰め込みすぎな感じもありますし、どうしても「もののけ姫」と比べたくなってしまう部分もありますが、大袈裟に言えば「もののけ姫」級とすら表現できるのかもしれません。

一度ダメになった森はそう簡単には元に戻らない、というところまで描かれていれば完璧だったと思うのですが、残念ながらそこまでは至らず。
もったいない。

……、と思ってしまうあたりが、ジブリ脳の限界です。



お話は、地下の国のお姫様ディアンシーさんをめぐる争奪戦。

敵性勢力が3つも4つもあって、利害関係が複雑に絡み合うので、けっこうややこしいです。

とくに敵性勢力の1人である赤いお姉さまが、ちょっぴり財前時子様っぽくて、予告編から気になっていたわけですが、そのとおりの素敵な活躍でした。
ちょろさ具合もいい案配。

特筆すべきはお姫様ディアンシーさんの愛らしさでしょう。

少しばかり世間知らずな典型的なお姫様ではありますが、つたない感じながらも高貴そうな口調で、思わず許していただきたくなってしまいます。

何より、その決意が素晴らしい。
かっこいいです。

お姫様であることの責務を自覚しながら、力が及ばないことに思い悩みながらも、サトシさんたちの助力を得て成長していく。

立派な成長譚でした。

それにしてもサトシさんはかっこいいですね。
もはや超人の域。

ピカチュウさんの、フツーに伝説級と渡り合える能力の高さもすごいです。

が、最後のあそこでああなってしまっておいて、悲しみに浸る間もなくすぐにああなってしまうのは、お話の流れとしてどうなんですかね。
あれ必要だったのかしら、と少し疑問です。

そんなこんなで、背景美術の壮観ぶりも含めて堪能させていただきました。

ピカチュウこれなんのカギ?
そんなのもありましたね。