マレフィセント
映画「マレフィセント」を観ました。
2D吹替版。
「眠れる森の美女」のお話。
人間の国と妖精さんの国とが対立する世界。
欲にまみれた人間の国王に復讐するため、妖精さんは生まれたばかりの王女様に呪いをかけます。
その呪いは真実の愛によってのみしか解くことができません。
真実の愛とは、はたして実在するのか。
しかしまあ、「アナと雪の女王」もでしたが、男性性に対する嫌悪のここへ極まれりというか。
立身出世欲は悪、保身も悪、愚鈍も悪、部下を酷使するのは悪、暴力なんてもってのほか。
許されるのは、※ただしいけめん王子様に限る。
何の取り柄もない男の身からすると、じゃあどうしたらいいのよ、という部分にまったく触れられないので、もやもやするしかありません。
夢も希望もありゃしない。
一方で、女性の立場からすると、自分を利用して捨てた男に対する復讐劇となるでしょうか。
実は、いちばん肝心な、オーロラさんがマレフィセントさんの元へ身を寄せることになった経緯のあたりで意識を失っていたので、マレフィセントさんの心情の変化をいまいちつかめていなかったりします。
が、おそらく、天衣無縫なオーロラさんによって、マレフィセントさんは救われたのでありましょう。
愛とは無償のもの。
それにしても、妖精さんの、歩くときに引きずるくらい大きな漆黒の翼のかっこいいこと。
これは神崎蘭子さんも惚れるでしょう。
ところが、能力はいまひとつわかりにくいです。
物を動かしたり飛ばしたり姿かたちを変えたりっぽい感じみたいですが、翼を失うと自分では空を飛べなくなってしまったり、長距離の移動には馬を使ったり、
案外ままならないようです。
妖精さんは鉄に触れると火傷してしまう、というのも、活かされていたのやらどうなのやら。
マレフィセントさんは度々、痛い痛いってなってましたけど、他の妖精さんたちはあんまり影響を受けていなかったような。
人間側ももっと悪どくできたはずですが、そこまで狡猾ではなかったご様子。
結末、国王亡き後の人間国は、どうなっていくのかしら。
国民からしたら、マレフィセントさんは王様を殺した仇敵でしかないような気がしますけれども、
王様が悪逆非道の人であれば、それを打ち倒した英雄にでもなれたのかしら。
ともあれ、むりやり、めでたしめでたしっぽく締めくくられていましたけれども、あんまり問題が解決した気がしないので、オーロラさんは苦労するのだろうなあ、と想像するのでした。