娘の家出 1巻 感想
志村貴子「娘の家出」、1巻(集英社)
両親が離婚したり再婚したりなお話。
お話の並びが時系列順ではないのでややこしい部分もありますが、わからないほどではない模様。
太めの男子を好む女子の人なんて、実在するものなのかしら。(※ただし、……)、ってやつかしら。
そんな稀少種っぽいヒロインさんを中心にしつつも、その周囲の人たちそれぞれが持つお話が展開されていきます。オムニバス短編集的とも言えるかもしれません。
そんなわけで、ヒロインさん自身もわりと複雑な環境に居るのですが、ヒロインさんの同級生さんたちもなかなか複雑そう。
「放浪息子」のあんなさん系な、ぱっちりややつり目な美人さんも家庭の事情を抱えているみたい。
糸目さんの事情もまた、複雑です。
こういうのがさらりとあるから怖いです。このようにして搾取されていく構造社会。
ヒロインさんの母親の再婚に際して、娘さんが新しい父親にへんなことされてないか?、みたいなのも含めて、搾取が当たり前に横行しているかのようで、(余計なお世話ながらも)女子の人を取り巻く環境の苛烈さを心配せずにはいられません。
こんな現状では、「劣悪な表現」を規制したくなるのも、むべなるかな。
ところで、この糸目さんの描写は「虐待の記録」に含まれるのかしら。不勉強なもので、よくわかりません。
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2014/05/09
- メディア: コミック
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