櫻子さんの足下には死体が埋まっている 感想
太田紫織「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」、角川文庫
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骨を集めるお嬢様のお話。
櫻子さんの造形は素晴らしいと思いますし、こういうお嬢様に気に入られて振り回されたいと思いますが、
語り部の正太郎少年にはいまひとつ同調できないというか共感しにくい感じでした。
鈍感というか融通が利かない感じ。
推理ものとしては、さほど凝ったものではないと思います。
謎解きの爽快感はありません。
むしろ、後味の悪い余韻を楽しむタイプではないかしら。
真実がいつもひとつとは限らないのと同様に、
真実が必ずしも人を幸せにするとは限らない。
苦いものです。
……なるほど、作中のブラックコーヒーの暗喩なのかもしれません。
- 作者: 太田紫織,鉄雄
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2013/02/23
- メディア: 文庫
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