白ゆき姫殺人事件 感想

映画「白ゆき姫殺人事件」を観ました。

原作未読。

とある殺人事件をめぐる、マスメディア屋さんの取材とSNSによる拡散のお話。
ついった怖い。

というのが表層ですが、その向こうには女子の人怖い、ニンゲン怖い、という感覚がありそうです。

人それぞれに立場や役割があって、視点が変われば見え方も記憶も変わります。
同じ出来事でも、語る人の主観によって受け取り方が変化します。
第1の証言ではこう言っていたのに、第2の証言では別のことを言っていたり。
単に主観や思い込みによる差異かもしれなければ、証言者が意図的に改変している可能性もあります。
誰が正しいとか何が本当かなんてことは、あるいは当事者本人にすらわからないのかもしれません。
真実は、いつもひとつとは限らない。

そんなわけで、車のカギの謎はよくわかりませんでしたが、そんな些事はどうでもよくて、登場人物たちの心理戦を楽しめばいいのではないかしら。

ちなみに、表題は白雪姫ですが、作中で重要な位置を占めるのは、赤毛のアンです。
イムリー。*1

*1:ちょうど「花子とアン」が放送していた時期だった記憶