舟を編む

映画「舟を編む」を観ました。

原作未読。

表題からはわかりにくいですが、辞書を編集するお仕事のお話です。

生きている言葉を書きとどめようという果てしのない試み。
膨大な言葉を採集して、まとめあげていく作業というのは、気が遠くなりそうです。
15年。
たいへんな歳月です。

主人公まじめさんの寡黙なというかコミュニケーション下手っぷりが、あんまり他人事ではなかったりしますが、それでも、積極的に言葉を発しようとする姿には胸を打たれました。
言葉にするって大切なのだなあ、と。

その点、対比として先輩オダギリジョーさんの存在も大きいです。雄弁な彼がいたからこそ動いた部分もあるでしょう。

宮崎あおいさんに関しては、空から降ってきた並みの幸運ではないかしら。
それでも手紙をしたためるという積極性は、見習わねばなりません。
伝える、大事。

辞書に関して、紙へのこだわりには感服しました。
ページをめくる感触とか手触りとか。
紙のお仕事もたいへんだろうと思います。

あと、「右」の説明。
何も準備せずにいきなり説明しろと言われても、難しいですね。
それだけに、妙案が出てきたときは、なるほどと膝を打ちたくなりました。

紙の辞書にはもうずいぶん長いこと触っていない気がしますが、こんな執念の結晶であると知ったら、たまには辞書を引くのもいいかもしれないと思ったのでした。

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