追想五断章 感想
米澤穂信「追想五断章」集英社文庫
亡くなった父親の遺した小説の断片を探して欲しいと依頼された、古書店居候さんのお話です。
探すべき断章は、結末をはっきりとは示さないリドル・ストーリーになっているのですが、別のところから結末だけが見つかります。
この、断章の結末の扱いがお話の鍵になります。
いやあ、怖い。
それとは別に、古書店に居候する主人公の内面にも向かっていきますが、こちらはなんとも苦い感じで、この作者さんお得意の感じ。
ともあれ、五つの断章に込められた、父親の複雑な想いに、複雑な感想を抱かざるを得ないのでありました。
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/04/20
- メディア: 文庫
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