ゴールデンタイム外伝 感想

竹宮ゆゆこ「ゴールデンタイム外伝 二次元くんスペシャル」、電撃文庫

リア充大学生ライフを描く本作の、番外編です。

本編ではほとんど脇役の、二次元くんにスポットライトがあたります。

中身は4章。

  • 二次元くんスペシャ
  • 二次元から愛
  • 二次元事変
  • さらば二次元くん

です。

さて、二次元くんといえば、その名のとおり、三次元を捨てて二次元に生きることにした男子大学生であるわけですが、その実態は波瀾万丈なものでした。
脳内嫁であるところの、VJさんをはじめとして、お姉さんの舞さん、後輩の秋さん、二次元の同志愛可さん、と、見事なまでにハーレム設定。
むしろリア充です。
二次元と三次元との狭間で揺れ動く二次元くん。
たいへんなものでありました。

ところで、描き専同人戦士愛可さんは、その作品で受け側に自分を投影しているとのことですが、びーえる作品を読む時の作法として、そういうのはアリなのでしょうか?
教えて、偉い人!

迷走する二次元くんを導く役割を果たすのが、江別さん。
いわゆるちゃら男さんというのでしょうか、少なくともこんなラノベを読んでる人とはあんまりご縁がなさそうなタイプの方です。
いやあびっくり。視野が広がります。

ドージンシには付き物の、例の黒くて四角い海苔が大活躍するのでした。

某えばぁも大活躍。
あやなんとかさんに、CV林原さん。
ひゃっはー。

で、最終章、後輩の秋さんが行方不明に。
というかその前の段階から既に、NTRまっしぐらな展開でありましょう。
少なからずその手の作品を読んでいると、いろんな妄想が膨らんで困ります。
喜多日菜子さんに言われたとおり、あやしげな妄想です。
そんな妄想をもろともしない二次元くんかっけーです。
実際にはお姉さんの舞さんの力が大きかったような気がしますが、ともあれ、二次元くんの力です。
しかしまあ、あれだけの男性遍歴を経た秋さんを、二次元くんは幸せにできるのか。
謎は残ってしまいました。

あ、VJさんについて触れてないや。
まあ、他人様の脳内嫁なんて、理解しようとしても限界があるってことでしょうなあ。
ぶっちゃけ、VJさん、あんまり役に立ってないような……。
いやまあ、役に立たなくちゃいけないというようなものでもないのでしょう。きっと。