神様のカルテ

映画「神様のカルテ」を観ました。

原作未読。

映画の予告編を見すぎて、事前に既に観終わっていたかのような錯覚を抱きます。

そのくらい、予告編がよくできすぎています。

逆に、あの予告編を、よくもまああれだけ膨らませたものだという言い方もできるかもしれません。



ともかく、現代日本の医療の現場の、労働環境の過酷さ、劣悪さが、まざまざと描かれているかのようです。

そんな中で、ひとりひとりの患者さんに対して、あれだけのカルテをいちいち書いているようなお医者様がいらっしゃるとしたら、それはたしかに「神様のカルテ」なのかもしれません。



学士殿、男爵殿との共同生活も印象的ではあります。

ともすれば縁の遠くなりそうな医療現場だけでなく、生活の場をそれなりに描くことで、それなりに親近感を抱くことができるのかもしれません。

主人公夫妻の会話が、ときどき妙に文語調にぎこちなくなるあたりも微笑ましく。

ただ、あの万歳斉唱は、ちょいとどうなのかしら、とも思ったり。

まあ、学士殿にもたくましく羽ばたいていただきたいものです。



そんなこんなで、お医者様のお仕事って大変なのだなあ、という感想一辺倒になりかけつつ、泣き所としては一点に集中しているので、どこで泣けばいいのかわからない、なんてことはなさそうです。