毒入りチョコレート事件
アントニイ・バークリー(高橋泰邦訳)「毒入りチョコレート事件」(創元推理文庫)を読みました
米澤穂信さんの「愚者のエンドロール」がオマージュしている作品ということで気になっていたところで、新版が出ていたので、さっそく入手してみたり。
お話としては、とあるチョコレートによる毒殺事件を、「犯罪研究会」の会員さんたちがそれぞれ独自に調査を行い、各自の推理を披露していきます。
まさに、「なるほど、これが『毒入りチョコレート事件』なのか」です。
各人の推理にそれぞれ説得力があって、そのまんま信じたくなってしまうくらいなのに、
次から次へとひっくり返っていくのは、構造として、実におもしろいです。
が、前半は、不謹慎ながらも純粋なゲームっぽくておもしろいのですが、
後半、生々しさが増してきたりしたりして、ちょいとどうしたものかと……
とくに、ミス・ダマーズさんは、お名前がアリシアさんなこともあって、ARIAのアリシアさんのイメージで読んでいたもので、あーもう
マイマイさんのひづる先生もあれでしたし、
なんというか、世の中の創作を生業になさっている方々は、清楚で知的で優秀で可憐で美人な女性に、何か恨みでもあるのでしょうか。
ついでに、ボーイズオンザランの予告編を観てトラウマが甦ってきたりして。
それだけに、東のエデンの女性陣の活躍が光っていたように思えたりするのでした。