ロウきゅーぶ!

蒼山サグロウきゅーぶ!」(電撃文庫)を読みました

2009年電撃小説大賞の銀賞受賞作だそうです。

「少女はスポコン!コーチはロリコン!?個性溢れる小学生たちに翻弄されまくりなさわやかローリング・スポコメディ!」
ということで、高校生の長谷川昴くんが、バスケ部が活動休止になってしまったので、代わりに小学校女子バスケ部のコーチに就任するお話です。


えーと、ヒロインが小学生女児5人という編成ではありますが、
望外にかっちりしたスポコンといった感じでありました。

一人の経験者を除いて初心者ばかりのチームが、それぞれの特長を活かして、強敵に立ち向かっていく展開は、むしろ少年マンガの様相で、最近ごく一部で流行の言葉でいうと、体温が上がります。

とくに、唯一のバスケ経験者であるところの湊智花さんは、普段は礼儀正しくておとなしい雰囲気ながら、いざバスケとなると、ものすごく攻撃的なプレイスタイルに変貌してしまうという、日本橋ヨヲコさんの「少女ファイト」の大石練さんのような屈折した性格なわけですが、そのバスケに対する熱意には心を打たれます。


…そういえば、読み終えてみると、そもそもの発端となった部活休止事件とループするようになっているのかしら、と思わせる構造にニヤニヤしてみたり。


ちなみに、書名の意味に最後まで気がつかなかったのはここだけの秘密です。