西遊妖猿伝・西域篇・第一回

「モーニング」No.47(講談社)にて、
諸星大二郎西遊妖猿伝・西域編」連載開始/再開・第一回を読みました。


『「西遊記」を下敷きにした冒険活劇』で、『20年以上も前から描き継』がれてきた物語が、
『第二部「河西回廊篇」完結から11年余』の中断を経て、
『西域を舞台にした続篇』となる、第三部です。


この第一回に関しては、あちらこちらで語り尽くされていて今さらなのですが、
玄奘は単身、国を出て西へ向かおうとしていて、
孫悟空猪八戒の二人が跡を追っています。

そして、いよいよ、
『黄婆の姿を見んと欲すれば
須らく見よ妖猿伝』
なわけです。

いや、最初に『いよいよ登場!』と書いてあったので、さっそく出てくるのかと期待してしまったので、肩透かしというか…

これからも、『須らく見』なくちゃですね〜



で、余談ですが、
先週今週とマンガの単行本が山のように出てまして、いや、出版されている量は知りませんけども、個人的な消費が活性化してまして、なんだかずいぶん切羽詰まっていたわけですが、それらは割りとスラスラ読めるのに対して、横に積んである「西遊妖猿伝」既刊の山はビクとも動きませんで、なんでかな〜、なんてつらつらとぼんより考えたり考えなかったりしていたところ、ふと思い至ったのが、情報の密度で、ぼくが普段から親しんでいる作品群はわりと密度が小さいというか単純明快なものが多いのに対して、「西遊妖猿伝」は、台詞の量が多い上に込められた意味や背景も深かったり、台詞の無いコマでも絵の中に文脈が挟まれていたりと、読むのに大層な労力を要するわけでして、そんなこんなのなんやかやで、今回の感想が遅れたり未だに既刊分を読めていなかったりの言い訳でした。