スタジオジブリ・レイアウト展

東京都現代美術館スタジオジブリ・レイアウト展」に行ってきました。

完全日時予約制だということを知らずに行ってしまって焦りましたけど、当日券も発売していたので、無事入場できました。
平日でよかったです


今回展示されている「レイアウト」とは、
映画全体の設計図である絵コンテを元にして、より具体的に個々の場面を指示するための設計図で、
画面の構図やキャラクターの配置から、カメラの動きや、撮影に関する指示まで様々な情報が書き込まれていて、
このレイアウトに従って、作画(原画および動画)や背景、CG、仕上げといった個別の作業が進められることになる、
アニメーション製作の核心にあたるものだそうです。

高畑勲監督をはじめとする関係者からも、地味だのマニアックだのといった評価と共に、
アニメーション製作におけるレイアウトの重要性をこれでもかっというほど強調するようなコメントが寄せられています。


展示内容は、ナウシカから最新作ポニョまでの劇場映画全作品に加えて、ハイジやコナンといったテレビシリーズを通して、レイアウトによるアニメ製作システムが確立されていく歴史も紹介されています。

というわけで、製作現場に直結した、専門的で技術的な展示なわけですが、
そんなに難しいことはわからなくても、宮崎駿監督をはじめとした、ジブリ作品の品質を支える超一流のアニメーターさんたちの、情熱とこだわりに満ち溢れたエンピツ画を観ることができるというのは至上の幸福です。

しかも、これを元にあの作品のあの場面ができてたりするわけです。

絵を観ながら、頭の中ではあの場面が再生されていくわけです。

そりゃあ興奮するなと言われても無理な相談ですよ。

魔女の宅急便あたりはあまりレイアウトが残っていないようで展示が少ない作品もありますが、
もののけ姫の終盤の、宮崎監督自らが描いたというあたりは圧巻ですし、
千と千尋の神隠しに至っては壁一面に所狭しと張り詰められて展示されていて、全部観ていたら時間がいくらあっても足りないほどでした。


少し残念なのは、描いた人を表記されていないので、誰が描いたのか判別できないことでしょうか…

知る必要のない情報なのかもしれませんが、音声ガイドの人も某すごい人としか言ってくれなかったので…
詳しい人には自明なのかしら?


で、この後で電脳コイルのレイアウト集を観ると、
コイルの質の高さもよくわかります