環・水惑星年代記
大石まさる「環・水惑星年代記」を読みました。
「水惑星年代記」「続・水惑星年代記」に続く、シリーズ3冊目です。
地面は海に沈み、人類は宇宙へ飛び出した時代。
「懐かしい近未来」、大好きな舞台設定です。
鶴田謙二「Spirits of Wonder」や、幸村誠「プラテネス」、天野こずえ「AQUA」「ARIA」、GAINAX「新世紀エヴァンゲリオン」などなど
(思ってたより、挙げられる作品が少ない…アクア/アリアは水没したわけじゃないし)
大局的な絶望や希望と平行して、局所的で個人レベルの生活が描かれている。
人の営みは、何処へ行こうと変わらない。
生きる希望を失わない。
宮崎駿「風の谷のナウシカ」に無理矢理こじつけると、
水没した大地は、腐海に沈み人が棲めなくなった大地。
宇宙は、約束された清浄の地、人はそのままの姿では生きられない。
ナウシカのように、闇に瞬く光として生きる道を選ぶのか、
墓所の主のように、生命をまるごと創り変えようとする傲慢な道を選ぶのか。
人類は今、そんな岐路にいるのかなぁ、なんぞと、壮大な妄想を膨らませておりました。