サマー/タイム/トラベラー 2
新城カズマ「サマー/タイム/トラベラー 2」読了しました。
著者によると、「これ以上ないくらいSFっぽいSF」であり、かつ、「もっとも素朴(シンプル)な青春小説」だそうです。
彼女は、ぼくらを置き去りにして、未来へと跳んで行きました。
ぼくらはおいてけぼりです。
もう一人の彼女に至っては痛々しいくらい。
見送ることしかできない「ぼく」には、感情移入し易かったです。
が、跳んで行った彼女は、どうなるのでしょうか?
未来への希望を持ち続けているが故に、跳ぶことができた彼女ですが、そこに希望はあったのでしょうか?
飄々としていて、あまり内面が描かれていなかったようなので、(ぼくが読み取れていないのかも、ですが)、気になるところです。
さて、ここからは、脱線します。
「1」のときにも触れましたが、本書では、過去の(実在の)タイムトラベルに関する(小説だけでなく、マンガや映画も含む)作品が所々に散りばめられていて、それらの多くは、「悔恨と追憶の物語」だと評しています。
が、そもそも、遥か昔に青春が去って行った人間が、高校生主役の物語を読むという行為自体、必然的に、悔恨や追憶、あるいは、憧憬を伴うように思います。
読書って、疑似的で精神的な時間旅行なのかなぁ、なんて思った次第です。
で、ここから、選択肢式のゲームに発展して、メタメタな方向へ向かうのかなぁ、とか…。
わざわざ書くことでもなかったかしら…